アメリカ産牛肉の健康上の問題

お肉で働く人へ

こんにちは、焼肉プランナーです。

日本で流通している牛肉の約30%がアメリカ産と言われており、その比率は年々上がっているのですが、一部の意見ではアメリカ産の牛肉には健康上の問題があるのではないかとも言われています。

本記事では

  • アメリカ産の牛肉は本当に危険なのか?
  • 輸入牛全部がダメなの?オーストラリア産も?
  • 国産は安全なのか?

そういった疑問にお答えすべく、アメリカ産の牛肉がなぜ危険と言われているのかを、わかりやすく解説しています。

なぜアメリカ産牛肉が危険と言われているのか

アメリカ産の牛肉が危険と言われてしまう、主な理由としては、飼育環境の違いや抗生物質の添加、アメリカの肉牛肥育時に一般的に使用されるホルモン剤(エストロゲン)が原因として挙げられます。

まず飼育環境と抗生物質については、アメリカでは大規模な施設で牛を肥育しているのはもちろんのことですが、それに伴って牛の数も大量であるため、満員電車のような密集した状態で育てられています。

そのため、空気循環が悪く、ストレスを受けやすい状態であるため、抗生物質を添加して病気になる恐れや、肉質の低下に繋がるリスクを避けざるを得ません。

この抗生物質が、牛肉に残留している可能性があるというのが一つ目の問題と言えます。

そして、EUなどが代表し最も危惧しているのが、エストロゲンと言うホルモン剤です。

牛の成長を早める目的で、女性ホルモンの一種であるエストロゲンを投与するのですが、その含有量が日本の国産牛と比べ、約600倍検出されたというデータがあります。

このエストロゲンにも、天然型と人工型があり、人工型はガンの発症リスクを高くすると言われているため、EUや日本では牛への使用が禁止されていますが、現状はエストロゲンが投与された牛肉が原因で、ガンになったという実例はまだありません。

また、EUはエストロゲンの使用を禁止していることに加え、それを投与した牛肉の輸入も禁止しているのですが、日本では使用の禁止はしているものの、輸入に制限はかけていないという矛盾があります。

これには理由があり、牛肉を輸出したいアメリカと、ホルモン剤使用牛の輸入を禁止しているEUが、過去から現在に至るまで揉めているのを日本が間近で見ているため。160か国以上の加盟国からなるWTO(世界貿易機関)の規定では、科学的根拠に基づかない健康上の規制を設けること禁止されており、EUはこの項目に違反していると判断されているためです。

アメリカとしては、「問題ないって科学的に証明出来たって言ってるやん!」

EUとしては、「嫌です断固。しかも、俺ら牛肉足りてる。」

この喧嘩を間近で見て、アメリカと子弟関係にある日本が、

「うちも輸入しません…。」なんて言えないという、なんとも人間味のある事情。

そのため、アメリカの主要な輸出先であり、牛肉を国内だけで賄えない日本は制限をかけられず、それに加えて、アメリカが年々牛肉の関税を引き下げてきているため、冒頭に述べたように、日本のアメリカ産牛肉の消費量も上がり続けているのです。

おそらく、アメリカからの輸入が無くなった場合、某ハンバーガーチェーンの価格は、2倍以上に跳ね上がる可能性もあるのではないでしょうか。

健康問題の可能性もあるとは言えますが、食品添加物なしのオーガニック生活をするには、日本は環境整備が進んでいない国であるため、過剰摂取をしないことが大事と言えるのではないでしょうか。

ちなみに、EUがなぜこんなにも輸入牛に慎重になっている理由としては、1990年代初頭に欧州で発生したBSE(狂牛病)の問題が背景にあります。実はアメリカ産牛肉に関しては、BSE発生報告がほとんどなく、元はイギリス産の牛肉が原因でした。そのため再発を防止するべく、EUは牛肉に関してかなり厳しく取り扱っているのですね。

オーストラリア産牛肉はアメリカ産と違うのか

実は、日本が輸入する牛肉の中で最も多いのが、オージービーフ(OGではなくAUSSIE)と言われるオーストラリア産です。

オーストラリア国内でも、成長を促進するホルモン剤の使用は許可されていますが、当国全体の約40%ほどの使用に留まっており、ほぼ100%に近いアメリカ産より使用率は低い。

また、オーストラリア産牛肉の、最大の特徴と言えるのはグラスフェッド牛であるということです。

グラスフェッドとは、牛舎での肥育ではなく、放牧型で、かつ牛が本来食べる牧草を主なエサとして育てた牛のことです。

対して、アメリカ産や日本のほとんどの国産牛や和牛は、グレインフェッドと呼ばれ、牛舎での肥育かつ、主に穀物を食べさせて、脂肪分を多くのせる肥育法で育ちます。

オーストラリア産に多く見られる、グラスフェッド牛は、肉質が硬く、臭みが強くなってしまうため、これまでは質の悪いお肉とされてきましたが、近年では肉質の向上に加え、健康需要が高まっていることもあり再度注目を浴びています。

そのため、ホルモン剤使用の危険性が気になる方にとっては、国産牛を優先的に選び、次にオーストラリア産と選ぶのが最適解であり、逆にカロリー摂取が過剰と感じる方には、国産牛よりもオーストラリア産の方が優先と言えるのではないでしょうか。

ちなみに、グラスフェッド牛を選ぶ際は、ロース系(リブロース、サーロイン、ヒレなど)のお肉をオススメします。カルビ系はサシ(キメ細かい脂)が入ってこそ柔らかいですが、グラスフェッドはサシが少ない性質を持つため、脂が少なくても赤身自体が柔らかいロース系が食べやすいです。

私は以下のサーロインを食べましたが、赤身の味はしっかりしつつも、モチっとした柔らかさもあり、霜降りより赤身派の自分には、むしろ好みでした。

脂肪分の多い国産系や、ホルモン剤の使用されたアメリカ産に比べ、極限まで自然的かつ健康的懸念が排除された100%グラスフェッドのオージービーフが、今世界でも注目を浴びていることは間違いありません。

スーパーなどでは、まだグラスフェッドは多くは並ばず、部位を選べるまでの品揃えではないため、美味しいお肉を見つけるのが難しいかもしれませんね。

ちなみにEU産の牛肉も、ホルモン剤も不使用でかつ、グラスフェッドがメインであるため、最も健康的なお肉と言えるのですが、残念ながら日本では流通量が限りなく少ないため、2023年現在では難しい選択肢。

興味がある方は、以下記事にてご説明しておりますのでご覧ください。

日本の国産牛は安全なのか

先にも述べている通り、日本ではエストロゲンの使用は認められていません。

その点は、最も安心できるとは言えますが、もちろん肥育が遅くなるため、コストがかかり価格が高くなるのは避けられません。

そのため、日本は牛肉を他国から輸入をしなくては、国内の牛肉需要に応えられないのです。

また、和牛に至っては、世界一美味しいお肉とされる一方で、世界一脂肪分が高いお肉と言っても過言ではありません。

何が良くて、何がダメなのかの二元論ではなく、日本ではその人にあった様々な選択肢があることに感謝し、自分の好みや考え方の元、牛肉を選んでいけばいいのかと私は思います。

ちなみに、国産牛と言っても、多くの種類があります。詳しく知りたい方は、以下記事も参考にしてみてください。

国産牛と和牛の違い お肉の知識

交雑牛(F1)とは? お肉の知識

最も気を付けなければならない肉

アメリカ産、オーストラリア産、国産、全てにメリットとデメリットがあると言えるのですが、お肉そのものを食べる分には、それほど気にするべきではないというのが正直な所。

最も気を付けるべきは、本来のお肉の形をしていないお肉。

つまり、ミンチ肉や、ハム・ソーセージ類、柔らか加工肉などが挙げられます。

原料が天然の素材であったり、作られてからすぐに提供されるようなものは大丈夫ですが、保存料や着色料、人工甘味料などの添加物や、複数の産地を混ぜて作ったものも多く存在しているからです。

元々、ハンバーグなどのミンチ肉は、塊肉をカットした時の端材や、需要の低い部位、賞味期限間近のお肉などを都合よく使用するケースが多かったり、ソーセージ類は更にそれらの度合いは悪化した上で、添加物を多く含みます。

低価格帯の焼肉屋で多く見られる「柔らか加工肉」なども、一度バラバラになったお肉を、サイコロ状や一枚肉状に作り直して提供されているものです。

やわらか加工とは?お肉の知識

ステーキなどと言ったお肉そのものを食べる場合は、表面上しか空気に触れておりませんが、上記の成形肉は、内部の部分もバラバラする過程を経由していることによって、空気に触れている面積が多いと言えるため、保存料を使わざるを得ないのですね。

焼肉屋さんや鉄板焼き屋さんの手作りのハンバーグなどは、玉子や牛乳、パン粉と言った、天然の素材のみを使用していることがほとんどであるとは思いますが、工場で作られてからスーパーに並ぶような長期保存可能な食品は、出来るのなら避けた方が良いと言えるでしょう。

アメリカ産牛肉の危険性について まとめ

それでは、まとめです。

  • アメリカ産牛肉は、人工ホルモン剤を使用していることで発がん性を危惧されている
  • 肉に含まれたエストロゲンが原因で、ガンが発症したという実例があるわけではない
  • アメリカ産牛肉だけが健康上の問題を抱えているとは言い切れない

以上です。焼肉プランナーでした!

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