初めに申し上げますが、仙台名物の牛タンはほとんどがアメリカ産です。
こんにちは、焼肉プランナーです!
みなさん、仙台グルメの定番と言えば、牛タンですよね。
ですが、
- 仙台名物を堪能するため、仙台の焼肉屋に行くつもりである
- 仙台の牛タンだから、仙台牛を使用している
- 仙台牛と仙台黒毛和牛は同じでしょ
などと思っている方がいるのも事実。
本記事では、現役焼肉屋店長の焼肉プランナーが、仙台名物牛タンと、仙台牛について違いを説明して行きます。
正しい知識を身に付け、より仙台名物を楽しんで頂ければと思います!
仙台牛は日本一のブランド牛
まず初めに、仙台牛について知って行きましょう!
日本には、日本三大和牛というものが存在し、
そこには「松阪牛」「神戸牛」「近江牛」「米沢牛」が入ります。
ごめんなさい、あの、
”なんで4個あんねん!!”はコチラでご覧ください。笑
仙台牛が、日本三大和牛として数えられることはほとんどありませんが、三大和牛自体が公式に決められたわけでもなく、人や地域の価値観で勝手に決められているだけなので、必ずしも仙台牛がそれらに劣っているわけではありませんし、むしろ三大和牛以上の品質を確保している理由があります。
それは肉質等級の基準の厳しさです。(A5ランクとは? 牛肉格付け等級の仕組み)
例えば、兵庫県産の但馬牛のうち、肉質等級がB3以上(B3.B4.A4.A5)の場合に限り、神戸牛として市場に出回ります。
このように、産地や肥育方法、肉質等級、歩留まり等級など基準に従って、ブランド牛というのは出来上がるわけですが、
肉質等級が5以上という条件が含まれている厳しさは、数あるブランド牛の中でも仙台牛のみ。
仙台牛になれなかった肉質等級4以下の和牛たちは、仙台黒毛和牛として市場に出回っていきます。
また、上記のような下位互換的扱いのブランドは、他の地域でもよくあります。
これを見て尚、仙台牛への信頼も厚くなるのではないでしょうか。
「じゃあ、仙台の牛タンは最強だ!」
「今すぐ仙台に向かいます!」
いや、落ち着いて下さい。まだ早いんです。
仙台の牛タンは、元々アメリカ産
仙台で牛タンが有名になったのは、決して仙台牛が美味しくて名物になったわけではなく、
太平洋戦争後、敗北した日本を管理するために、GHQが仙台に進駐(拠点を置いて留まる)したことがルーツとなります。
アメリカ人が駐在するようになり、牛肉を母国アメリカから輸入し始めるも、タンやテールなどはアメリカ人に食べられる文化がなく、廃棄されるはずの食材を地元の人々が活用し始めたそう。
そのため、仙台名物の牛タンは、当然ながら最初からアメリカ産を使用しており、それが広まる過程で、勝手に国産と思われてしまったり、違う市場から仙台牛が有名になってしまったりなどの要因が重なり、もう今更「アメリカ産なんですけど…。」とは言いだしづらい雰囲気になってしまっているんです。
誰しもそんな経験ありますよね。笑
仙台に食べに行ったり、通販を見たりしても、国産牛や和牛とは書いておらず、
「仙台名物牛タン」と売られていることが多いので、そういった場合はアメリカ産であると認識下さい。
また、仙台だから特別なアメリカ産の牛タンを使用しているのかと言われると、残念ながらそうでもなく、一般的な焼肉屋やスーパーで売っている牛タンと、食材自体に違いはありません。
味付けや調理、提供方法に違いに、仙台名物が反映されていると思った方がよいでしょう。
もちろん、他店舗との差別化を図るために、
本当に和牛や仙台牛を使った、牛タンを使用している店舗もあるため、そんなお店に出会えた時は歓喜すると共に、気を引き締めてお会計に臨んで下さい。笑
余談ですが、沖縄のステーキにおいても、発祥のルーツであるアメリカ産と、後発の石垣牛(黒毛和牛)で、同じような関係が見られます。よかったらこちらもご覧ください。
牛タン 焼肉ではなく定食こそが仙台名物
なんとなく、仙台と言えば牛タンが有名らしい…ぐらいの漠然とした認識では、焼肉を想像してしまう方も多いと思いますが、焼肉でアメリカ産の牛タンを焼くことに、何の珍しさもないので、それは特に仙台の名物ではありません。
仙台名物の牛タンは、焼肉スタイルではなく、定食スタイルが本来の形であり、それこそが他地域にはない特徴。
この定食というスタイルに奥深さがあり、店舗ごとにこだわりが出る最大のポイントなので、
基本として
- 焼きあがった牛タン
- 麦飯(白米)
- 漬物
- テールスープ
の元祖の形式を知った上で、楽しむのがオススメです。
麦飯や漬物の部分は、他の料理と差し替えられることもありますが、
テールスープは必ずお店のこだわりが集中しているポイントであります。
是非とも、初めて仙台に行く方は、まずは牛タン定食全体を味わってみて下さい。
決して、
焼肉に行って、仙台牛でもない牛タンを焼いて、あとカルビとかご飯もの食べて、わかめスープで〆めて帰ってこないようにね。
それはいつもの焼肉すぎますから!笑
仙台名物牛タン まとめ
それでは、まとめです!
- 仙台名物牛タンは、発祥の頃からアメリカ産が元祖
- 焼肉スタイルではなく、定食スタイルこそ仙台名物
- 仙台牛は最高ランクのブランド牛。こちらは焼肉やすき焼きで楽しむのもアリ!
以上です。
最高ランクの仙台牛を食べてみたいという方は、是非オンラインでの通販もご検討下さい。
肉質等級がやや曖昧な松阪牛などと比べると、等級5以上が確保されている仙台牛は、個体ごとのブレが少なく、通販でも間違いなく外さないので安心です!
価格:8,640円 |
最後までお読みいただき、有難う御座います。焼肉プランナーでした!
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