こんにちは!焼肉プランナーです。
アルバイトがいなくて悩んでいる飲食店は非常に多く、私も人員不足の状況に陥ったり、そういったお店に赴任して試行錯誤したりと、何度も悩んだ経験がありました。
人員不足の状況に陥ると
- 準備や営業が回らなくて、従業員とお客様にストレスを与える
- 店舗の数字や結果が出ず、上長から評価されない
- 教育や事務仕事などの時間が無い
つまり、店長や責任者自身の労働負荷が増え続け、更に仕事が進まない事態になる上、人員不足は更に多くの悩みに繋がり、負の連鎖に陥ります。
しかし、厳しい現実を突きつけるようですが、
これは周りの環境のせいではなく、店長自身に原因があり、自分を守るのも従業員を守るのも、店長の責任です。
これはセンスではなく、マインドや技術で改善出来ますので、
最終的にワンマネ(社員一人体制)で48人のアルバイトを抱え、月商1,000万円超の売上を達成し続けた経験を基に、飲食店の人員不足を改善していく方法をお伝え致します。
人がいない時に、絶対にやってはいけないこと
ゴールに向かうまでの道は、人それぞれの方法がありますが、まず初めに抑えておくべきは、絶対にやってはいけないことです。
それは、従業員へ人がいない不満を言わないことです。
人を集める必要があるなど、何かの目的があって人が足りない事実を伝えるのとは違い、
自分がしんどいことを周りの人に言うことで、同情してもらったり、一緒に頑張ってもらおうと期待している心境から来る行動のことを指します。
稀に気持ちを汲み取って、本当に頑張ってくれるアルバイトさんもいるので、癖になってやってしまいがちなのですが、一般的にはアルバイトさんは学業も忙しければ、遊ぶ時間も必要であり、バイトはその次ぐらいの優先順位でしょう。
そうでない意識の高いアルバイトが普通とは思わず、「たかがバイトだ」ぐらいに思っている大多数を、チームとして機能させなければいけないと意識することで、店長自身の行動が変わります。
ですので、人がいない不満をアルバイトへ押し付けず、
「人員不足を解消するのは私の仕事だから。迷惑はかけるかもしれないけど、できる所で協力してくれたら嬉しい。」
そういったような気持ちを持ったり、言葉を口にしましょう。
「いや、大丈夫ですよ!逆に稼げるんで!」
そう言ってくれるアルバイトさんも多いのです。
人員不足の対策を分けて考える
では、本題に入っていきましょう。
人員不足の原因はいろいろありますが、対策を考えるにあたって、
店長が出来ることと、店長が出来ないこと。に分けて、まずは考えましょう。
後者の店長が出来ないことの例としては、
- 時給の改定
- 求人媒体への掲載
- 営業時間の変更(ネガティブな選択肢なので極力避ける)
などです。
これらは店長に権限が与えられていないことが一般的であるため、自分ではなく上長に仕事をしてもらわないといけないのです。
「いや、上長がやってくれないから困ってるんだよ!」
と言いたい気持ちもわかりますが、それは相談の仕方が良くないからです。
高校生の労働時間が8時間を超えそうや、クレームが出そう、などの相談で承認を得られれば助かりますが、感覚の話やデメリットを伝えるだけでは動いてもらえないことが多いと思います。
私は営業が回っていないことを理由に、お客様に入店待ちを余儀なくして頂いた結果、
帰ってしまった、取りこぼしてしまったお客様が、何組いたのかを日々記録していました。
そのため、週末の出勤者があと3名増えれば、月間20組のお客様を案内出来るため、月間200,000円の売上を確保出来ます。
など、メリットも必ず伝えていました。
上長にとって、管理不行届きのデメリットも解消でき、成績の上昇のメリットもあるのであれば、優先度も上がるはずです。
人員不足を叱られることは免れないかもしれませんが、自分やアルバイトを守るために、正直に謝って報告や相談をすることは、店舗責任者の仕事ですよね。
応募から初出勤までの人員ロスを防ぐ
前項では、店長が直接出来ないことを述べましたが、次は店長が出来ることとして分けられる仕事です。それが採用と定着です。
最も重要なのは、採用した後の定着ですが、そうは言っても新人が増えない限り人員は増えませんので、応募から採用までのロスを少なくすることが第一段階。
応募数から面接数までの維持割合を、面接率と言いますが、
これは一般的に50~60%と言われており、バイトの応募があったのに連絡が繋がらないや、電話でお互いの詳細を確認したところ取り辞めになった、または電話で面接の日程を決めたのに当日に来ないなどで、10人応募があったら5~6人しか面接に来ないと言う計算になります。
しかし、この基準は低すぎるので、これが普通とは思わないようにしましょう。
おそらく、応募があってからすぐに対応をしない、電話対応が悪いなどが原因ですが、
後述する対応を心がけてからは、電話で面接の日程まで決めてしまえば、100%当日は来てくれるようになり、全体での面接率は80%前後を平均出来ておりました。
まずは、応募から採用までで、人員ロスが発生する段階を、3つに分けて原因と対策を述べていきます。
①ネットで応募があったが連絡がつかない
原因:応募から返信までの対応が遅い、その間に他の面接が決まったなどが考えられる。
対策:出来るだけ早く返信対応(電話が望ましい)をする。ただし、夜遅くの電話は控えないといけない。従って、営業を優先しすぎて、翌日の対応に先送りしないこと。
つまり、営業中の17時~20時くらいに応募があった場合、自身が営業業務を止めてもいい状況であれば、応募対応を優先することで、他社への流出を少しでも防げるのです。
しかしこれだけを聞くと「営業を疎かにするのは、ダメでしょ」と思う店長の方も多いと思います。
私が申し上げたいのは「今なら対応できなくもないけど、ちょっと面倒くさいな…。」等の理由はNGということ。
私も目の前のお客様に迷惑をかけてまでとは思いませんが、なんとなく自分のルーティーンを崩したくない時間があると思うのです。例えば、毎日21時くらいから発注などの何かの業務を始めて、良い感じの時間に帰りたい。みたいなタイミングですね。
この小さな綻びで、1日を跨いで、他社に取られるのは勿体ないので、少しでも早く対応することを心がけてほしいです。
②面接の日程を決めたが、当日面接に来ない。
原因:電話対応が悪い。
対策:事務的に聞くだけでなく、反応を交えながら対応する。
具体的に申し上げると、
「〇〇大学?おーすごいね。」
「掛け持ちですね。大変になるんじゃない?大丈夫?」
などが、ここで言う反応です。
応募者も緊張していますので、こういった反応があると、自分のことを考えてくれてると安心します。
正直この工程は、応募者ロスを防ぐ非常に重要な工程です。
舐められたくない気持ちや、営業中に応募するなんて今の子は常識ないと言うような感情は抑え、電話対応は相手に寄り添うこと。ここでのロスは0人にすることが可能です。
③面接後、連絡が途絶えた。
原因:面接時の対応で、応募者が不安を感じた。店が汚い。採用後の催促が激しい。
対策:面接時は、気持ちに余裕をもって、相手のことや都合を考える。
随分と簡潔に対策を述べてしまいましたが、面接の仕方は人ぞれぞれであったり、質疑と応答の幅が広すぎるため、具体的に申し上げ切れません。
しかし、全てを集約すると、店長自身が面接されているということです。
正社員面接と違って、アルバイトの応募者はそれほどバイト先に執着がない。と理解しておきましょう。
少し恥ずかしいですが、私がよく言うのは、
「シフトの希望を出す権利はアルバイト側にあるし、自分の予定優先でいいですよ。ただ、週末全く出勤できないなどは、うちとしても必要ないって状況になってしまうから、お互いにそこは理解しておこう!」
「テスト期間(実習なども)は、もちろん出てくれたらこちらも嬉しいけど、うちのバイトで君の将来の邪魔はしたくないので、希望通りで構わないよ!」
「採用したいけど、本当に大丈夫?他に受けてる所があるなら、それから返事もらってもいいですよ。」等。
小手先のテクニックは、根本解決に繋がりませんが、『この店、アタリだ!』と相手が思うように心がけて下さい。
しかし、私のいたお店は、平均で平日70名、土日150名前後の客数を回す業態であったため、ここからの定着こそ最も気を遣う所でありました。
初出勤後のバイトの定着
これまでは、応募がない所からいかにロスなく採用し、人員をとりあえず揃えるという点にフォーカスしておりましたが、最も大事なのはみなさんも理解している通り、アルバイトの定着率です。
- 最近の子はすぐ辞めるから仕方ない
- これぐらいで辞めるようなら、今後も続かなかっただろう
などと思っているようでは、今後も同じことを繰り返してしまいますので、少しでも店舗側に問題がなかったか振り返りましょう。
主な原因としては、
- 忙しい、または経験者だからといった理由で放置された
- 過酷だった、延長させられた
- 社員や従業員の受け入れる姿勢が見えなかった
総じて、思っていたのと違った。と言い換えられると思います。
特に、初出勤を迎える新人さんは、自分のことを本日の主役という気持ちで来ています。悪い意味ではなく、注目が集まっているだろうということです。
そんな注目にも緊張して必死にも関わらず、見られていなかったり、放置されたりしたら対応にギャップを感じます。
人員が集まり始まる前の、補強初期の段階では、新人にも負荷が大きくなってしまいがちですが、ここは正念場。
自分が教えてあげられないなら、仲間や既存アルバイトさんに協力を事前に相談しておきましょう。
いきなり丸投げは厳禁。必ず事前に「ピーク時は自分がキッチンを見ないといけないから、代わりに君に新人のバッシングを教えてほしい。できる?」などと伝えておけば、
「わかりました!」とモチベーションも整うはずです。
むしろ、既存のバイトをこの気持ちにさせたら、任せてしまった方がいいと思います。
作業の教育のハードルが高いようであれば、
- 一緒にまかない食べてあげてくれる?
- グループLINEに招待してあげて。
などであれば、より快く受け入れてくれます。働く意識から解放される時間ですからね。
私のお店の新人さんにも「最初しんどすぎて辞めようかと思ってました。」とよく言われておりました。
それをなんとか食い止めてくれるのは、店長自身よりも、アルバイトの影響の方が大きいです。バイト同士の人間関係を構築してもらえれば、初期のグリップは完了と言えますが、
中期から長期的には、目標を持たせることが大事になってきますので、何かを教える時には、出来るようになったら次はコレするからね。と、
常に目標や、モデルとなる先輩を意識させるようにもしておきましょう。
人員不足にならない店長のマインド
これまでの具体的な方法論も大事ですが、店長の心持ちがしっかりしていれば、自ずと行動に現れます。
アルバイトを扱う店長に必要な気持ちは
- 人員不足は、自分の仕事の仕方が原因。
- バイトはすぐに辞めれるし、それは悪いことではない。その人の選択。
- バイトは自分優先。その中で協力してくれることに感謝する。
あくまでもマインドの部分ですので、事実として違うことはあると思いますが、上記のように思うことで、店長自身がよりアルバイトを辞めさせないために出来る行動が見つかります。
今回は、人員不足の解消だけをテーマとしてお伝えしましたが、もちろん、お店のことを全く考えないアルバイトだけが集まっても成果は出ません。
きちんとやりがいを持って、協力してくれるアルバイトの育て方や、店舗運営に関しては、今後記事を増やして行きますね。
飲食店の人員不足解消 まとめ
それでは、まとめです。
- 従業員へ、人員不足の不満を言わない
- 電話や面接は反応を意識して採用ロスを防ぐ
- 新人は主役。バイト同士だけで接する時間も作る。
- 原因は自分。
以上です。
これは私のやっていたことの一部でしかなく、私のやり方よりも更に良い手法は絶対にあります!いろんな人やコンテンツから勉強をして、あなたなりの答えを探し、後輩たちに教えて行って頂けると幸いです。
そして、こんな長い記事を読んでくれた熱心なあなたには、最後にこの言葉を送ります。
「敗因はこの私。陵南の選手たちは最高のプレイをした。」
では!!
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