こんにちは、焼肉プランナーです。
炭火で焼く、焼き鳥はもちろんのこと、七輪焼きや、BBQのお肉を食べた時に
- やっぱり炭火は美味しい
- 外で食べる焼肉は格別だ
- そもそも、なぜ炭火は美味しいのか
などと感じたことや、疑問を抱いたことのある方も多いのではないでしょうか。
その答えは、鉄板やガスとは違った熱の入り方をしているためです。
本記事では、炭火がなぜ美味しいのか、他の鉄板やガスとの違いや、炭の種類による違いなどを解説しております。
炭火焼きが美味しい理由は3つ

炭火焼きが美味しい理由は、主に3つあります。
1つ目は、鉄板やホットプレートの温度が200℃前後であるのに対し、炭火は700℃前後の高温かつ、ガスよりも約4倍の遠赤外線を放射していること。
お肉を美味しく焼くためには、まずは強い火力で周りをこんがりとさせて、旨味を閉じ込める壁を作る必要があるため、炭火はその条件をクリアしています。
また、ただただ高温でよければ、1700℃にもなるガスバーナーの方が美味しく焼けるようにも思えますが、炭火はガスバーナーより温度は劣るものの、遠赤外線の放射量が4倍という特徴を持っています。
蒸しやフライなどの対流加熱や、鉄板などの伝導加熱のように食材の外から熱を加えていくのに対し、遠赤外線は放射熱といって、外も中も均一に加熱していくため、他の焼き方よりも食材の中に火が入りやすく、外はこんがりと、中はふっくらと仕上がるのです。
もちろん、いくら遠赤外線が均一に火を通すと言っても、炭火自体の温度は直接伝わるため、あまりに炭火との距離が近すぎる場合には、遠赤外線の効果よりも先にお肉が焦げてしまうことにはなりますので注意は必要ですよ。
2つ目の理由は、炭火が七輪と一緒に使われるシーンが多いこと。
七輪の主成分であるセラミックは、加熱されると遠赤外線を放つ性質を持つため、炭火との相乗効果を発生させ、お肉を焼くのに最も適しています。
つまり、焼肉屋さんなどでよく見かける、炭火×七輪の組み合わせは、理にかなっているのです。
そして3つ目の理由が、燻煙効果。
肉や魚などは、焼く際に脂が溢れ出るため、炭火に落ちた際に煙を発生させます。
煙には嫌なニオイもありますが、食材を焼いた際に香る煙には、本能的に「香ばしい、美味しそう」と感じるニオイ成分(ピラジン類、ピロール類など)が含まれているため、食材自身の成分で燻製された炭火焼きは、人間にとって心地いい香りとなるわけです。
特に、炭の中でも備長炭は異臭を発生させず、食材自身の香りを活かせるメリットを持っているので、次項では炭の種類にも触れて、解説をしていきます。
BBQの買い出しでもう迷わない!炭の種類と特徴

炭火焼きに使う炭は、材料となる木の種類や製法などでかなり多くの種類に分けられますが、木炭、備長炭、オガ炭の3つを最低限理解しておけば問題ないでしょう。
厳密に言うと、全て木炭なのですが、一般的に「木炭」とだけ呼ばれるものは、黒炭という部類であり、安価でかつ火が点きやすいことが長所。
短所としては、燃焼時の消耗が早いことと、煙やニオイが多く発生することなどがあげられます。
上記を踏まえると、まさにBBQで最も都合の良い条件が揃っており、飲食店のように長い時間使うこともなければ、野外で煙もそれほど気にならず、雰囲気でお肉の美味しさも増すため、必然的に短所を補うことが出来、それでもって火が点きやすくて安い…というのは最適解とも言えますね。
備長炭は、通常の木炭よりも高温かつ長時間焼き上げられた、高級な木炭。
火の点きは遅いが、高温であっても消耗が遅く、煙やニオイが少ないため、食材の良さを邪魔しないプロ向けの炭と言えます。
前述した遠赤外線も多く放射するため、焼きのクオリティを追求する場面では、備長炭一択となります。
そして、我々飲食店の味方となるのがオガ炭。(オガ備長炭とも言われますが、厳密には備長炭ではない)
一般的には聞きなじみのない名称ですが、真ん中に穴が開いた、四角形や六角形の炭と説明されれば、みなさん一度は見たことがある炭なのではないでしょうか。
そのままの木の形である木炭や備長炭とは違い、オガクズを生成して作っているため形が整っているのが特徴。
また、備長炭に近い性質を持つため、純粋な備長炭ほどではないですが、十分に食材を美味しく焼き上げられ、長時間燃焼かつ価格も控えめであることから、我々飲食店の味方こそ、オガ備長炭と言えますね。
炭火で焼くお肉や魚はもちろん美味しいですが、用途やこだわりに合わせて、
BBQで一度オガ炭を試してみたり、焼肉や焼き鳥屋さんで穴の空いていない細長い炭を見て「さすが、備長炭使ってるわ」などと感心してみたり、炭自体にも興味を持って頂けると幸いです。
ちなみに、BBQでの主役であるお肉に関しても、選び方や注意点などを解説した記事も御座います。
よろしければ、そちらもご覧ください。
遠赤外線を利用しておうち焼肉

炭火焼きは、飲食店やBBQだけの特権ともいえ、煙や火事の恐れも懸念される家では、やはり実現することは困難です。
そのような中、炭火の最大の長所である遠赤外線を利用して、おうち焼肉を楽しめるツールがあります。
それが遠赤外線ロースターです。
こちらのヘルシーグリルは、煙を発生させずに焼肉を楽しめる特殊なロースター。
私も鶏肉を焼いて使用したことがありますが、均一に熱が入るため、本当に焦げずに上手に焼くことが出来て驚きました。煙がどうしても気になって、おうち焼肉を楽しめていない方には、オススメできますね!
また、お肉選びのちょっとしたコツや、簡単な下準備で、更におうち焼肉は焼肉屋並みのクオリティに出来ますので、以下の記事も参考にして頂けると幸いです。
炭火で焼くお肉が美味しい理由 まとめ
それでは、炭火焼きが美味しい理由をまとめます。
- 高温で焼くことで旨味を閉じ込め、遠赤外線で内部まで火を通す。
- 中まで火が通るのが早いため、水分が出にくく、ふっくら仕上がる。
- 食材から出る燻煙は、人間が本能的に好む香り。
以上のことから、炭火焼きを美味しく感じるのですね。
今後とも、焼肉の知識、お家焼肉のコツなどは、焼肉プランナーにお任せ下さい!
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