こんにちは!お肉に携わり13年の焼肉プランナーです。
国産牛と和牛は、日本の牛と言うイメージが連想されるため混同されやすいですが、定義は全くの別物。
端的に言えば、国産牛より和牛の方が高価ですが、
本記事では、国産牛と和牛の定義や、肉質の違いについて詳しく解説しています。
また、交雑牛やブランド牛についても触れながら、国産牛と和牛の位置づけを明確にしていますので、肉好きのあなたにとって、この違いを知ることは、美味しい肉を選ぶ上で重要なポイントとなるでしょう。
それでは、焼肉プランニングスタートです!
国産牛とは 牛の「産地」を指す言葉
国産牛とは、日本国内で育った牛全般を指します。
後に紹介する、和牛も交雑牛も、国産牛の一つであり、外国の牛であっても、生体で輸入して日本国内で3ヶ月以上肥育したものは、国産牛と表示できるため、かなり広い概念と言えます。
しかしながら、一般的に多くの国産牛は、乳用種のオス(メスは牛乳の生産に使われる)や、牛乳の出なくなった廃用乳牛。
乳用種にも多くの種類がありますが、日本では白と黒のまだら模様でイメージされる「ホルスタイン種」が国産牛の主流であるため、広い概念とは言っても、実質「国産の乳用種の肉」と理解しておけばいいでしょう。
肉質は、輸入牛よりも美味しいイメージがあるかもしれませんが、脂身が多く赤身が硬い傾向にあります。
対して、輸入牛で代表される「アンガス種」などは、食肉用として良く育てられたものであるため、脂身はグレードによりけりですが、赤身は一般的にモチモチとして柔らかい特徴を持ちます。
よって、一概に 国産牛>輸入牛 とは言えないということですね。
アメリカ産の牛にも、プライムやチョイスなど、価値を図るためのグレードがありますので、そちらも詳しく知りたい方は、以下記事も参考にしてください。
(アメリカ産牛肉の格付け プライムとチョイスどっちが良い?)
では次に、和牛の定義と特徴について説明していきます。
和牛とは 牛の「種類」を指す言葉
和牛とは、黒毛和牛、褐毛和牛(あかげ)、短角和牛、無角和牛の4種類のことを指します。
中でも黒毛和牛は、日本国内の和牛の9割を占めており、こちらも実質、和牛は「黒毛和牛」と理解しておけば事足ります。
また、乳用種ではないため、オスもメスも食肉用として肥育されますが、メスの方が美味しいというのは、肉ツウにとっては実は常識だったりします。
国産牛や輸入牛は、赤身と脂身がくっきり分かれておりますが、黒毛和牛は赤身の中にまで脂が細かく入り、美しい霜降りが特徴。
柔らかく、味も濃いため、多くのブランド牛が黒毛和牛種を使用しており、世界一の肉質とされる日本の特産品でもありますね。
ちなみに、最近ではアメリカ産和牛というのも存在します。
日本の和牛を生体で輸出し、アメリカで育てられたものを「American Wagyu」と言い、近年アメリカ国内で消費されています。
純和牛を現地の肥育法で育てたAmerican Wagyuをフルブラッド、交雑種のように和牛とアンガス種などを掛け合わせたものはハーフブラッドと呼ばれているそうで、将来的には日本が逆輸入する可能性も。
ただ現状は、American Wagyuを日本が輸入すると、純和牛より高く売らなければ採算が取れず、アメリカ国内でしか食べられていないため、海外旅行で見かけた際は一度食べてみたいですね。
交雑牛とは 和牛種×〇〇種
近年、増加傾向にある交雑牛についても、簡単に解説させて頂きます。
詳しく知りたい方は、交雑牛の記事をご覧ください。
交雑牛とは、和牛種とそれ以外の牛を交配させて生まれた、いわばハイブリッド牛です。
名前に”雑”という文字が入っているため、イメージがよくありませんが、育ちが遅い和牛と、育ちが早く体が大きくなりやすいホルスタインなどを掛け合わせることによって、高いコストパフォーマンスを実現しており、和牛よりも安価に購入できます。
もちろん、肉質は和牛に劣りますが、近年では霜降りよりも赤身を好む消費者も増えているため、そういった方にとっては、逆に都合が良いため、国内での交雑牛のシェアは年々増加しています。
ちなみに、ブランド牛と言うのは、黒毛和牛かつ厳しい審査基準を設けた、松阪牛、神戸牛、近江牛などが有名ですが、交雑牛でも国産牛でも、畜産農家次第でブランド化は出来ますので、必ずしもブランド牛が一番美味しいというわけではありません。
ブランド牛について、知りたい方は以下記事にて。
それでは、国産牛と和牛の違いについて、以下結論に至ります。
国産牛と和牛の違い まとめ
これまでの解説を基に、わかりやすく3つにまとめると
- 国産牛とは、国内で3ヶ月以上肥育された牛全般
- 和牛とは、日本の在来4種の牛。主に黒毛和牛である
- 国産牛<交雑牛<和牛の順で高価である
以上となります!最後までお読み頂き、ありがとうございました。
また、ブランド牛で最近話題とされる伊賀牛と、同じ三重県では定番の松阪牛の比較記事もありますので、そちら是非ご覧頂ければ幸いです。
それでは、良い焼肉ライフを!焼肉プランナーでした。
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