クリスマスや高級なディナーを、より一層彩る肉料理と言えばローストビーフですよね。
しかしローストビーフは非常に繊細な料理でもあるため難易度が高く、食べた時に
「あれ?なんだかパサつく。」
と感じたことがある方も多いのではないでしょうか。
調理方法ももちろん大事ですが、お肉そのものの味と食感を楽しむ料理であるローストビーフにおいて、最も重要なのはお肉選びです。スタートで失敗しないため、おすすめの部位を2つに絞って説明いたします。
ローストビーフに最適な部位
先に結論を申し上げると、ランイチと呼ばれるモモのお肉が最適です。
あまり聞きなじみがない名前かもしれませんが、ランプとイチボと言い換えると、ピンと来る方もいるのではないでしょうか。
どちらも赤身の味が濃い部分で、焼き過ぎると硬く、パサついてしまう弱点を持つ部位ですが、低温で熱を入れるローストビーフや、レアで食べるステーキ、生で食べるユッケなどで長所を活かしきれる特殊な部位とも言えます。
どちらでも美味しいですが、ランプはよりあっさりモチモチの食感であり、イチボは適度な脂の甘みを感じることが出来ます。
リブロースやサーロインを使えば、もっと美味しくなるのでは?といった疑問もあるかもしれませんが、これらのお肉はきめ細かい脂身のコクが活きる部位になるので、アツアツで食べることのないローストビーフでは、脂が固まり硬く感じてしまいます。
冷めた状態で頂いても、赤身そのものが柔らかい部位が、ローストビーフには適切ということです!
ローストビーフに輸入牛はNG!
「ローストビーフ用」とまで表記して販売されていることもあるモモ肉。
ローストビーフでは定番とされるモモ肉ですが、アメリカ産等の輸入牛のモモ肉は、スライスした時の色味は鮮やかになるものの、赤身の弾力が強いため、硬くてパサついてしまいます。
しかし、国産牛のモモは、赤身に見えても細かく脂が入っています。そして、先ほど「脂が入っていたら硬くなる」と述べておりますが、国産牛や和牛は、輸入牛に比べて脂が溶ける温度が低いため、さらに脂身が細かく入っていることもあり相性抜群です。
これらの理由から、モモ肉やランイチで調理する場合は「国産牛~和牛」に限ると推奨しております。
モモ肉と言ってもいろいろありますが、先ほど述べたランイチが高価である場合は、「ウチモモ」がお買い求めし易くオススメ。
また、外国産であっても、ヒレ(テンダーロイン)に限っては柔らかさを保つことが出来ますが、国産牛独特の脂の甘みはなくなるため、よっぽど赤身が好きな方に限られるとも言えますね。
ローストビーフ オススメ調理法
本来、オーブンなどにローズマリーなどと一緒に入れ、じっくりと焼き上げていくローストビーフですが、設備の整っていない家庭で作るのは難易度が高いとも言えます。
しかし、工程を2つに分けて調理すれば、簡単にローストビーフを作ることも出来るのです。
その答えは、表面だけは直接焼いて、内面は低温で茹でて熱を入れる方法!
以下に、解説していきますね。
➀ハーブソルトやパセリ、黒コショウを、辛いくらいに強めに振り、強火で表面だけを焼く。
②出来るだけ空気が入らないように、ポリ袋に入れてしっかりと縛る
③60℃で、1時間~1.5時間ほど茹でる。
これで完成します。お肉のサイズは、スーパーの「ローストビーフ用」のサイズを真似すればOKです。
また、②の空気を入らないようにポリ袋に入れるには、水を張ったボウルの中で袋を縛れば簡単!
③の熱を入れる工程では、低温調理機があれば最高ですが、無い場合はコンロから少しズラして鍋を置くなどの工夫が必要ですね。ただし、温度計は必須ですよ!
ちなみに、低温調理機を検討できる方には、こちらがオススメ
ローストビーフ以外にも、料理の幅が広がり、家族が喜ぶこと間違いなしです!
ローストビーフのオススメ部位 まとめ
それでは、まとめです!
- ローストビーフは、部位選びが重要
- 国産または和牛のウチモモ、ランイチが最適。外国産であればヒレ。
- じっくりオーブンで焼くのは難しい。周りは焼いて、中身は低温で茹でるのが簡単!
以上です。
米国産牛肉の特徴について、記載した記事も御座いますので、是非ご覧ください。
ちなみに、私たち業界人はローストビーフのことは「ロービー」と言います。
豆知識でもないですね。笑 焼肉プランナーでした!
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