ユッケと生レバーの誤解

お肉で働く人へ

昔は焼肉屋さんへ行ったら、まず最初にユッケや生レバーを注文し食べていた…

そんな至福のひと時を楽しんでいた方も多かったのではないでしょうか。

私も約10年前は、ユッケをいかに細く、いかに早く捌けるかに全精力を注いでいた記憶があります。笑

しかし、未だにユッケや生レバーに関して誤解をしている方も多く、

  • ユッケが原因で人が亡くなった
  • ユッケの事件のついでに生レバーも禁止された
  • 焼き鳥屋で生レバーを食べたけど、秘密にすべき?

など疑問を抱いた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

本記事では、禁止になった経緯や、当時の状況、現在の認否について解説いたします。

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ユッケが禁止された理由 厳密には禁止ではない

まず最初に誤解を解かなければいけないことは、2011年に、とある焼肉チェーンで起こった集団食中毒事件。

O-111やO-157により、死者も発生した事件ですが、よくある誤解が、

焼肉屋の衛生管理が杜撰で、ユッケによる食中毒が発生した⇒ユッケが禁止、ついでに生レバーも禁止。といった認識。

正しくは、焼肉屋と卸業者の双方に、別々の問題があり、その不備が嚙み合わさってしまったことよるもの。

焼肉屋サイドは、加熱用の肉と知りながら、ユッケとして不正に販売。ユッケのカットなども杜撰に取り扱っていたと言われている。

卸業者サイドは、加熱用に使用されていると認識して製造、出荷していたため、レバーをカットした後の包丁やまな板で、精肉のカットを行っていたという始末。

食中毒が起こった焼肉屋も、各地4店舗で発生したことから、根本の原因は、卸業者側のレバーに付着していたと考えられています。

ですが、多くの違った説もあり、

  • 卸業者側は生食にも使えると言って、焼肉屋側に販売していたのではないか
  • 保健所による検査の際には、卸業者の施設内に菌は検出されなかった

などとも言われており、結局は証拠不十分として卸業者側の処分も不起訴で終結しています。

なんとも歯切れの悪い結末ですね。

また、事件発生当時の焼肉屋側の会見では、

「生食用の牛肉など業界には存在しない、撤廃すべきだ。」などと発言したこともあり、

その他焼肉屋も風評被害を受け、業界全体の業績が悪化しました。

ユッケ販売自粛と生レバー禁止

そして事件後、

ユッケに関しては、当時は取り扱い強化の整備が始まり、それが落ち着くまでは多くの店が販売を自粛。

最大の原因として考えられた生レバーに関しては、事件発生の翌年から、明確に販売が禁止されました。

ユッケは現在も禁止はされておらず、厳格な検査を経て販売が許可されます。

しかしながら、ユッケの加工をするためには、専用の隔離した設備が必要であることや、作成時の空間温度の基準があったり、加熱殺菌の方法なども厳しく決められており、元からあった焼肉屋の店舗設備で作成することはほぼ不可能と言えます。

そのため、専用の業者が加工し、パッキングされたものをそのまま販売するというのが、焼肉屋で販売するための一般的な手法となっております。

もちろん、厳しい基準をクリアした専門業者が販売するものであれば、焼肉屋でなくとも、お家用にネットで購入することも出来ます。以下のような商品がそれにあたります。

対して、生レバーに関しては、牛と豚、猪や鹿や羊に至るまでも一切の販売が許可されておらず、現在の技術ではレバー内部に潜む菌を、加熱以外で殺菌することが出来ないとされています。

また、鶏のレバーに関しても、O-157のリスクは少ないために禁止はされていないながら、カンピロバクターを保菌しているリスクはあり、安全性に懸念があることも事実です。

「じゃあもう生レバー無理じゃん…」

といった声も聞こえてきそうですが、諦めるのはまだ早いようです。

その答えが馬肉です。

馬は、牛などとは食べ物の消化の方法が違ったり、体温が高いことから、O-157が生存できない動物のため、食中毒のリスクが低いとされています。(管理次第にもよるため、全ての食材で無いとは言い切れません)

そのため、販売が禁止されておらず、牛レバーに近い味わいを楽しむことが出来ます。

もう一度、生レバーやユッケを食べたい方にはもちろん、店頭では滅多に見ることが出来ない代物であることから、ギフトや贈呈用にも高級感があり、喜ばれることと思います。

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ユッケと生レバーの誤解 まとめ

それでは、まとめです。

  • ユッケ事件は、卸業者側のレバーが元凶となり発生したとされる
  • ユッケは厳格な基準のもと販売は可能、生レバーは一切の禁止
  • 鶏レバーは販売出来るが懸念はあり、馬レバーは比較的安全とされる

以上です。最後まで読んで頂き、有難う御座います。

良い焼肉ライフを!焼肉プランナーでした!

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